井岡、ダラキアンに完敗のペレスと対戦 木村×坂も １２・３１東京

　先週の夕刊フジで記事にしたものだが、井岡の大晦日出場は決まっており、前座で日本人選手のタイトルマッチも内定している。ただ、最初に発表されたのは、その２試合ではなく前座が先。元世界王者の比嘉は、バンタム級ランカーのナワポーンと対戦、堤は１０月の体調不良でキャンセルした試合を改めて行なう。
　比嘉は２０勝（１８ＫＯ）２敗１分、２８歳。東洋王座１度防衛後、１７年に体重超過のＷＢＣ世界フライ級王者・ファン・エルナンデスから王座奪取したが、３度目の防衛戦、２位・クリストファー・ロサレスとの試合で体重超過となって王座はく奪。この試合で９回ＴＫＯ負け後、ライセンス停止処分を受けた。２０年、復帰３戦目でＷＢＯアジア王者・ストロング小林佑樹を５回ＫＯも、初防衛戦で西田凌佑に敗北。昨年から３連勝、東洋１０位・フローイラン・サルダールにダウンを奪われる苦しい２－１勝利もあったが、前回６月はスーパーフライ級のＷＢＡ３位・シリチャイ・タイエンにＫＯ勝ちした。
　相手のナワポーンは、５９勝（３８ＫＯ）３敗１分、３２歳。０９年デビューのベテラン、１７年にＷＢＣフライ級王座決定戦に出てファン・エルナンデス（比嘉に敗北）に３回ＴＫＯ負け。以降、長期連勝し、元世界王者のアムナット（井岡に勝利）、ソニー・ボーイ・ハロ（五十嵐、久高に敗北）に勝っていたが、昨年、ジェイソン・モロニーとのＷＢＣバンタム級挑戦者決定戦で判定負けした。今年８月、またＷＢＣ挑戦者決定戦に出られたが、６位・ビンセント・アストロラビオに１１回ＴＫＯ負け。下がりながらのジャブで決定打に続けられず、中盤から前に出て密着連打で挽回しようとしたが、中途半端な圧力でカウンターをもらってダウン、追撃で止められた。先日、６回戦で無名選手に勝っていたが、タイ陣営が押すほどタイトル争いに加われるような力を見せられていない。ただ、バンタム級の比嘉にとってはテストとなる一戦。
　アマ１３冠の堤は、５月のプロ３戦目で東洋太平洋王座を獲得したが、防衛戦ではなくノンタイトル。相手のベンチュラは１１勝（９ＫO）無敗の２４歳だが、うち１０勝は「デビュー戦もしくは負け越し」の相手で、特筆すべき実績はなし。映像を見ても、リスクの低い相手を選んだという印象。当初は１０月に対戦予定、堤が体調不良で計量前に欠場したが処分などはなかった。（片岡亮）