1・30米・ロサンゼルス「PBC FIGHT NIGHT」(FOX)※無観客
▼IBF世界Sミドル級タイトルマッチ 12回戦
王者・ケイレブ・プラント(米国) 3-0 3位・ケイレブ・トルアックス(米国)
※3者とも120-108
▼10回戦
マイケル・コフィー(米国) 3回KO ダルマニ・ロック(米国)
▼8回戦
ジョーイ・スペンサー(米国) 1回TKO アイザイア・セルドン(米国)
▼10回戦
WBA・Sライト級3位・ランセス・バルテレミー(キューバ) 3-0 アル・リベラ(フィリピン)
※100-90、99-91、97-93

メインはワンサイドすぎて正直、退屈だった。1-15のオッズどおり、プラントが出入りのジャブ、ボディストレートで突き放すと、トルアックスは前に出るだけで手がなかった。泥臭く迫る挑戦者に、淡々とヒットを重ねる王者。動いて打って左は上下とも多彩。王者が6発当てて、挑戦者がボディ1発という具合。6回開始時、計測ヒット数は68-18。トルアックスは狙える強打もなく、プラントは右アッパーも入れながら優位をキープ。

10回開始時には124-32まで広がり、終盤は余裕のワンツー。ただ、王者の方も倒しには行かず、フルマーク終了。カネロのライバル王者で、テクニカルなのだが、この試合では「カネロもヤバい」と思うほどの力強さ、引き出しを見せたわけではなく、地味な圧勝に終わった。最終的にヒット数は179(31%)-47(12%)。試合後、プラントは左手を痛めた様子だった。

前座、ヘビー級無敗対決は、コフィーが密着時の左アッパーで倒し、左フックで2度目のダウンを奪いストップ。8回戦に元ヘビー級王者・ブルース・セルドンの息子が出たが、無敗の20歳スペンサーにガードの間から右ストレートを打ち込まれダウン。立ち上がったが露骨なラビットパンチで2点減点、直後に再び倒されてストップ、止められたことに抗議していたが、かなり打たれ弱い印象だった。
FOXスポーツの方で放送された前座では、リベラが前に出て強打を振るうも、ディフェンスのうまいバルテレミーには届かず、逆に突発的なヒットを食らい、大差敗北。

来月27日、FOXは、元世界王者アンソニー・ディレルと、カイロン・デービスのスーパーミドル級戦がメイン。
プラント 「序盤で手を痛めて思いきり行けなかったんですが、それでも素晴らしいパフォーマンスをした気がします。カネロ戦が目標です。スーパーミドル級の統一王者になりたい。邪魔する人は誰でも倒します」
トルアックス 「ちょっとガッカリです。プレッシャーをかけて打ち合いしたかったんですが、相手はとらえどころのない選手でした。スピードがあるのは分かってたんですが、相手はペースをコントロールしていました。コンディションは良かったんですけどね。家族と話して今後を考えますが、自分はまだやれると感じています」
視聴率は、番組全体で平均160万件。メインは平均188万件。FS1放送の前座は平均87万件。こんなワンサイドのオッズでも、プラントに3000万円を賭けた人であれば、2%の60万円の利益があったという。(片岡亮)
FOXではなくFOXスポーツ1で放送される前座の方は、元世界王者バルテレミー(27勝(14KO)1敗1分)が急きょ出場。19年4月のWBAライト級王座決定戦でロバート・イースターと引き分けて以来の試合。相手リベラは元東洋太平洋Sライト級王者。21勝(18KO)4敗のサウスポーで、16年に岩渕真也の挑戦を7回TKOで退けたことがある。その後は昨年2月まで6勝2敗、黒星は米露での遠征試合。19年のアメリカ初戦では16勝無敗のマリク・ホーキンスに初回KO負けしている。(片岡亮)1/26

カネロのライバル王者でもあるスーパーミドル級のIBF王者プラントは、1月に3度目の防衛戦が決まった。20勝(12KO)、28歳。昨年1月に王者・ホセ・ウスカテギを下し王座奪取。7月に無敗のライトヘビー級15位・マイク・リーを3回TKOで下し初防衛。前回2月、元WBA暫定王者で3位のビンセント・ファイゲンブッツを10回TKOで下した。試合の視聴率が上昇中で、人気を得ていけば王座統一戦の話も盛り上がるだろう。
挑戦者は元王者のトルアックス、31勝(19KO)4敗2分、37歳。07年にプロ転向したベテラン、15年にWBAミドル級王者のダニエル・ジェイコブスに挑んで12回TKO負け。元WBCスーパーミドル級王者のアンソニー・ディレルにノンタイトルで初回KO負けした後、17年にジェームス・デゲールを下し、番狂わせのIBF王座獲得となったが、翌年のダイレクトリマッチで判定負けした。前回1月、16勝4敗1分のアフリカンに2-0の勝利。IBFランキングは1~2位が空位で最上位にいる。(片岡亮)12/17
コメント
ファイゲンブッツ、トルアックスいずれも最上位なので
連続指名戦でしょう。
kaiスタイガ #-
2020/12/18 編集返信どちらにせよカネロにとってはどちらが勝っても美味しい相手と思ってそうですね。
B.B #-
2021/01/26 編集返信岩渕に勝ったリベラって懐かしいですね(懐想
岩渕のラストファイトになったあの試合ホールで見てましたが、
あの乱打戦にめっぽう強い岩渕の、さらに上をいくような攻撃力に、
あと地味に岩渕の後頭部が試合後に青黒く腫れあがっていたような、反則ギリのラフファイトも使いこなすという、
まあいろんな面で頑強なフイリピン人って感じでしたが。
でもそのリベラも岩渕戦後にチャンスを求めて海外雄飛しても、なかなか上には行けてないと。
そういえば、
同じく岩渕とホールで日韓戦やって、勝ってアメリカに世界チャンスを求めて行った、
東洋王者で世界ランカーだったキム・ミヌクもあれから全然音沙汰がないし、
・・・・・・まあ、軽量級と違って、
改めて頂点をつかむのには、過酷な階級なんだなあと(想馳
宇弓 #LkZag.iM
2021/01/26 編集返信33歳年齢はともかく ブランク5年目は
流石に引退同然ですね。
kaiスタイガ #-
2021/01/31 編集返信5.8 Las Vegas
テイラーVSラミレス!
セミで尚弥VSダスマリナスを組んでくれないかな。
なお、カネロの試合が5.8でも移動しないようです。
弱肩の豪腕 #LJx2DU6o
2021/01/31 編集返信のどぼとけアッパー #-
2021/01/31 編集返信たま呼ばい #-
2021/01/31 編集返信えっくすえっじ #-
2021/01/31 編集返信B.B #-
2021/01/31 編集返信リベラ負けましたか。
なんか懐かしかったんで勝手に感情移入してましたが、
世界3位相手にそんな簡単にいかなかったですか⦅爆
キム・ミヌクってまだ33とかですか??
・・・まあだから、
チャンス求めてアメリカに行くのはいいけど、
なんか強力なコネでもない限り、向こうで試合させてもらうの自体が大変なんだろうなと。
西島洋介山も名護も、渡米してからが苦労してた感じだし(厳悶
宇弓 #LkZag.iM
2021/01/31 編集返信三郎 #-
2021/01/31 編集返信実際試合のファイトマネーはプラントは75万ドルで挑戦者のトゥルアックスは15万ドルと安目でしたしね。
B.B #-
2021/02/03 編集返信