井上と黒田、ともにKO快勝

11・10東京・後楽園ホール「Earnest Efforts6&Mega Fight57」
 ▼日本フライ級タイトルマッチ 10回戦
  王者・黒田雅之(川崎新田) 7回2分25秒TKO  同級6位・松山真虎(ワタナベ)
 ▼東洋太平洋Sウェルター級王座統一&WBO同級王座決定戦 12回戦
  日本王者・井上岳志(ワールド) 8回2分51秒TKO  東洋王者・ラーチャシー・シットサイトーン(タイ)
 ▼WBOアジア太平洋女子ミニフライ級王座決定戦 8回戦
  WBC同級4位・多田悦子(真正) 3-0 WBC同級10位・柴田直子(ワールド) 
   ※77-75、78-74-78、80-72
 ▼8回戦
  日本フライ級5位・ユータ 松尾(ワールド)  2回1分59秒TKO 中根 一斗(レイ) 

 黒田はKO防衛、距離を詰めて打ち合いを挑む挑戦者をボディで迎撃。手数が持ち味の松山は懸命に攻めたが、いかんせんディフェンスが甘く、ヒット数で明らかに黒田が優位。5回終了で3者が5~6点差のフルマーク。松山は作戦を変えてロングに切り替えたが、黒田の攻勢は変わらず、7回にダメージ蓄積の挑戦者陣営からタオルが舞った。総合力の差が大きかった。黒田は次戦、3月3日、川崎市スポーツ・文化総合センターで長嶺克則(マナベ)と対戦予定。

 井上岳志は東洋王座奪取、WBOアジア獲得で3冠王に。明らかに体格で勝っていてパワーで優位。ラーチャシーはボディワークで対抗したが、強いパンチが再三ヒットして4回終了40-36、40-36、39-37と差が出た。井上の強打を我慢して耐えるラーチャシーは細かいパンチでやり返してはいたが形勢は変わらず、8回に左ボディでついにラーチャシーがダウン。追撃ラッシュで防戦となったタイ人はボディに再び沈んで終了。井上は世界を見据えつつ防衛戦を行なう模様。日本王座は保持するという。このクラスだと同じ体格の欧米系の選手と見てみたいところ。見たのは以上2試合のみ。(片岡亮)

ERNEST6MEGAF.jpg

 井上岳志は次戦、日本王座の防衛戦ではなく、東洋王座挑戦。WBOアジア王座の決定戦としても行なわれるという。同王座は昨年10月に松永宏信が決定戦で獲得も、防衛戦ないまま返上されていた。

 井上は11勝(6KO)1分、27歳。国体優勝、全日本準優勝のアマエリート、14年のプロデビュー戦は同じくアマ出身の永田大士とドローだったが、3戦目で日本14位の小口幸太を下しランクイン。その後、ランカーの成田永生、エルフェロス・ベガを連破。1月、元日本&東洋太平洋ウェルター級王者の渡部あきのりとの激闘を制し、4月の日本王座決定戦で1位・斉藤幸伸丸を7回TKOで下した。前回、1位・長濱陸をTKOで退けている。

 東洋王者ラーチャシーは2度目の防衛戦。9勝(7KO)3敗、32歳。15年に来日したときは西田光にノンタイトルで3回KO負け。威勢が良いのは最初だけでボディを打たれると途端に失速していた。昨年、コブラ諏訪と1勝1敗でWBAアジア王者にもなっているが、タイトルがかかるとモチベーションを上げ、4月に大石豊を12回TKOで下して王座獲得。7月にジャンボ織田信長書店ペタジーニもTKOして防衛。勢いある井上が日本人選手を連破しているタイ人と対戦、勝てば3冠獲得で世界レベルとの試合もチャンスが広がる。

 同興行では日本フライ級王者・黒田の2度目の防衛戦もある。黒田(27勝(15KO)7敗3分)は11年に日本ライトフライ級王者となって4度防衛後に、当時のWBA王者レベコに挑戦して判定負け。昨年3月、日本王者・粉川拓也に挑んで敗れたが、今年2月の暫定王座決定戦で1位・ユータ松尾に勝利。6月、粉川との統一戦を2-1で制してリベンジを果たした。ただ、今回の挑戦者は低調。2連敗中の松山(8勝(3KO)12敗2分)。ここ7戦で勝利は7位・大平真史に負傷判定2-1で勝ったものだけで、12月に3位・長嶺克則に7回KO負け、さらに5月の香港遠征でもオマヤオ(井上尚弥らに来日4敗)にも敗れた。手数旺盛で闘志溢れるファイトをする選手だが、真っ向勝負してもらえないと空転させられることが多い。ハードなマッチメイクをこなしてきているから期待はしたいが、黒田がこれに苦戦するようだと評価を落とすだろう。

 もうひとつ女子の元世界王者同士の試合が組まれたが、なぜかWBOアジア王座決定戦。まさかタイトル過多の女子にもWBOアジアが適用されるとは思わなかった。WBOアジアの女子は7年前にニュージーランドでSフライ級の決定戦がひとつあったのみで、存在しないに等しい。わざわざこんなものを創設して無理にタイトル戦にしなくても世界ランクないに等しい女子なら世界挑戦につながるはずだが、興行用の看板だろうか。柴田は3月にIBFライトフライ級6度目の防衛戦で陥落し、9月に再起戦を勝利。多田はWBAミニマム級9度防衛の実績があり、15年の決定戦でIBFミニフライ級を獲得したが、1月にマカオでの初防衛戦で陥落。今回が再起戦。ともに36歳、12年に両者は1度対戦。WBA王者だった多田が僅差の判定勝ちしている。(片岡亮)9/3


  • コメント 26
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コメント

   投稿(一番下へ)

女子と言えば、藤岡奈穂子の5階級挑戦が中止になりました。

本来は地元の宮城で行われる予定が中止、そして今回はコスタリカで行われる予定が中止。
試合10日前になっても契約書すら届いていなかったそうですから、これは怪しいなと思ってはいましたが…

  • [515380]  2017.09.03
  •  名乗れない人 #-

No title

井上岳がOPBF&WBOAPの両王座を懸けてOPBF王者ラーチャシーと戦うんですか勝てば京太郎に次ぐ三冠王者となりますね。

他にも黒田の初防衛戦や柴田と多田のサバイバルマッチと見応えの有る興行と呼べそうですね。

  • [515405]  2017.09.03
  •  s #-

パンチさんをトレーナーにした企画で、野沢真珠にボクシングに専念してもらいたいのですが。

  • [515705]  2017.09.04
  •  中西某 #-

No title

黒田は松山と初防衛戦ですがまあ黒田が問題なく勝ちそうですがただ来年のCCで戦う事になる長嶺とは分が悪そうなのでそこが正念場になりそうですね。

  • [515716]  2017.09.04
  •  s #-

No title

そういえば女子の情報でワタナベジムの試合予定に掲載されていましたがWBA女子ライトミニマム級王者古川が10月14日にアルゼンチンでIBF女子フライ級王者レオネラ・ジュディカに挑戦するみたいです。

  • [515778]  2017.09.04
  •  s #-

オマヤオにフルマークの松山かよ…

  • [515867]  2017.09.05
  •  名乗れない人 #-

No title

井上はこれに勝てばそろそろ返上し、世界狙いになってくるのかな。
とはいえ、この階級はコット以外はアメリカ勢か独占していますし、WBOのコットが引退後に王座がどう動いていくかで変わってくるという感じでしょうか。亀海もコット以外の王者相手だとどこまでできるかわかりませんし、まだまだ世界へは簡単には行ける階級でもないと思うのでしっかり勝って次は世界の上位ランカーあたりとの試合は見てみたいものです。
ちなみに相手のシットサイトーンはIBFで井上よりも上の13位に位置していますので世界的に井上の実力を測るのにもいい機会になるかもしれないですね。

  • [515904]  2017.09.05
  •  光太郎 #-

No title

現在の王者の顔触れだと井上岳がこの試合に勝っても暫く保持する事になるんじゃないんですかね?

コットが引退して返上しても現在の2位と3位はイギリス人でどちらが勝っても狙える感じではないですからね。

  • [515905]  2017.09.05
  •  s #-

WBOアジアの『アジア』が抜けてますよ!

  • [528131]  2017.11.06
  •  名乗れない人 #-

このシットサイトーンは強いん?

  • [528147]  2017.11.06
  •  名乗れない人 #-

No title

>このシットサイトーンは強いん?

一応王座奪取試合では王者大石にポイントでリードされていたのを最終ラウンドにTKO勝ちして王座を奪取、初防衛戦も格下とはいえジャンボおだにTKO勝ちで勝ってて現在IBF13位ですからそれなりの実力は有ると思いますね。

何にせよ勝てばランクも上がりますから井上岳にとっては真価が問われる一戦なのは間違いないですね。

  • [528327]  2017.11.07
  •  s #-

No title

こういうのは統一戦というんですかねえ?

  • [528558]  2017.11.08
  •  名乗れない人 #-

質問

なんかいつも、選手紹介にWBCランクが率先して使われてるような・・・?

例 WBOは女子ランクないので、今回の柴田や多田とか。

WBA、WBCはデタラメですからねえ。

  • [528619]  2017.11.09
  •  女子ボク情報 #-

No title

男子フライ級といえば、WBAの井岡一翔さんが王座返上しましたね。
https://www.daily.co.jp/ring/2017/11/09/0010717960.shtml

井岡父が「本人にモチベーションがない」と断言してるので、
井岡一翔さん、このまま引退する可能性もありそう。

  • [528630]  2017.11.09
  •  ロイド・ジョージ #gpPih1yM

No title

そのWBAフライ級のランクには明日防衛戦を行う黒田が4位に居ますから明日の試合で黒田が怪我なく防衛に成功すればそれが世界前哨戦になるかもしれませんね。

  • [528708]  2017.11.09
  •  s #-

シットサイトーンも日本王座を獲得できるのかにゃ?

  • [528936]  2017.11.10
  •  名乗れない人 #-

日本はかかってない
東洋とアポ

  • [528939]  2017.11.10
  •  名乗れない人 #-

No title

すげえ、
黒田も井上も調子いいですね。
しかし黒田なんか一皮むけましたかね。
なんだか長い間、もうまだやってんの??
って状況でしたが、見事復調したって感じですが。
しかし翔さん王座返上で、もしや黒田が大みそかにダラキと??
と思ったけど、翌日の京西跡はすっかり忘れてましたが(笑
さすがにあと一月半じゃ無理っすよねえ。

しかし井上も、
ペタジーニ君とかを笑いながら殴ってたというタイ人を(非Aさん談笑、
きっちり仕留めたんですね。
いやいやいや、
井上なかなかに侮れない感じですね。
上げてタイソン君とかに挑んだりしてくれると面白そうですが。

  • [528956]  2017.11.10
  •  宇弓 #LkZag.iM

多田勝利

柴田引退。

  • [528964]  2017.11.10
  •  女子ボク情報 #-

No title

スゲーつまらなかった。

  • [528970]  2017.11.10
  •  t7cdk.me-sa5ami.fun #-

No title

黒田が7RTKO勝ちで2度目の防衛に成功、井上岳が8RTKO勝ちでOPBFとWBOAP王座を獲得してヘビー級の京太郎に次ぐ2人目の三冠王者となりましたね。

他の試合だと女子の柴田VS多田戦は多田が3-0判定、2月に黒田に負けたユータ松尾の再起戦も行われて2RTKOでそれぞれ勝利という結果になったみたいですね。

黒田は3月に長嶺と防衛戦予定みたいですがWBA4位なのを考えると王座決定戦の開催時期やその時の黒田のランクによっては日本王座返上も充分有り得そうな感じがしてしまいますね。

  • [528972]  2017.11.10
  •  s #-

黒田選手、本当に生き残ってますね。
もう一花咲かせて欲しい所です。
井上選手の試合は、内容が気に成ります。
ラーチャシー選手、ちゃんとコンディションさえ作り上げれば結構難物だと思うのですが、前回の試合も兎に角体型が緩かったので。
何だかんだで、コブラ諏訪選手にも大石選手にも勝ってる訳で、弱い訳が無いと思います。

  • [528979]  2017.11.10
  •  非A #GxAO5jdM

黒田のダメージはどうなのでしょう?
ちょっと期間は短いけど、可能ならダラキアンとの王座決定戦に出場しては。

  • [528981]  2017.11.10
  •  名乗れない人 #-

多田は、江畑への挑戦を希望しているらしいですね。充分に勝機はあるでしょう。
高山勝成のように4団体「制覇」を目指しているのでしょうか。

  • [528984]  2017.11.11
  •  名乗れない人 #-

勝った方が挑戦するのは内定してました

  • [528993]  2017.11.11
  •  名乗れない人 #-

No title

>ちょっと期間は短いけど、可能ならダラキアンとの王座決定戦に出場しては。

黒田は4位ですから王座決定戦出場は難しいんじゃないですかね?

まあ3位ビロリアは他団体狙いかSフライ級を主戦場にする噂が有るのでそれを考えると黒田が指名挑戦者になる可能性は充分有り得そうなので新王者に挑戦でも良さそうな気がしますね。

  • [529623]  2017.11.14
  •  s #-

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